ナイトウィザード The 2nd Edition リプレイ エターナルブレイヴ

ナイトウィザード The 2nd Edition リプレイ エターナルブレイヴ (ファミ通文庫)

ナイトウィザード The 2nd Edition リプレイ エターナルブレイヴ (ファミ通文庫)


お久しぶりです。9月は久方ぶり?の記事0となってしまいましたが、今月は頑張ります。

ナイトウィザード』は、いわゆる「現代学園異能」な世界を舞台に、しょっちゅう世界の危機が起きて、PCがそれを解決するという、「きくたけらしい」システムです。 まさかのアニメ化もしました。見てないけど。
萌えや(舞台がアキハバラだし)ギャグを散りばめつつも、メインストーリーは「大(世界とか)を救うために小(ヒロインとか)を殺す選択を突きつけられた主人公が、大も小も生かす道を探る」という、王道を往くことが多いです。
よく知らないけれど、人気ラノベとある魔術の禁書目録』とかと近い印象が。はいはい、そげぶそげぶ*1


著者は、安定のPC1力と、最近では変人キャラでも活躍中の「かわたな」こと田中信二さん。 『アリアンロッド・サガデスマーチ』シリーズや、『アルシャードff』のリプレイなども書いています。 サプリメントなどでは、沢山リプレイ書いているみたいですが。 この文庫も、1話目は遥か昔のサプリメントに収録されたリプレイ『幼年期の終わり』の再録で、2話目はその続編を書き下ろし。プレイヤーは、たのあきら、藤井忍、鈴吹社長、きくたけという、豪華な面子です。


さて、読んだ印象を一言でいうと……浅い。 まずPC2が○○(ネタバレにつき伏せ)という設定は、GM側がつけるものとしては、かなり意欲的だと思いますが、しかしそれを乗り越えるのがあまりにあっさりです。 ただ、このあっさり具合は、逆にプレイの参考にはなる気もします。「このくらいで葛藤を乗り越えていいんだ」と。 実際、説得力とか考え出すとセッション止まるんで、このくらいが実戦的とは思います。 読んでる分には面白くないけれど。 まあ、王道のストーリーを、文庫半冊という短い中で解決しなければいけないので、仕方ない面はあります。あとオープニングのPC1のセリフを、クライマックスの最後で使えたのは、GMうまくやったと思いました。
2話めは、変な語尾「〜よん」を使う敵ボスのキャラや、ゲームソフト「ラブファイナル」を使った陰謀などが、今ひとつ浅いままでした。 それから、戦闘シーンにかなり紙幅をさいているので、そこに興味がない人はさらに読むのがツライかもしれません。

ただ、楽しいGMとプレイヤーがそろってるので、もちろん笑える箇所もいくつかありました。たのあきらさんのPC1が、まともに格好良かったのに驚いたし、きくたけはGM乗っ取ったり「おまえが言うな」な発言をしてて面白かったです。


満足度:

*1:『とある〜』主人公・上条当麻の決め台詞「そのふざけた幻想をぶち殺す」の略