アリアンロッド・リプレイ・アンサンブル
アリアンロッド・リプレイ・アンサンブル (富士見ドラゴン・ブック)
- 作者: F.E.A.R.,久保田悠羅,丹藤武敏,菊池たけし,ヤトアキラ
- 出版社/メーカー: 富士見書房
- 発売日: 2010/04/20
- メディア: 文庫
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リプレイを５シリーズ*1展開中のアリアンロッドで、新たなリプレイが。 といっても新シリーズというわけではなく、ゲーマーズフィールド*2別冊に掲載されたリプレイの再録です。 絵師が違うので分からないと思うけど、表紙右下のキャラはベネットです。
収録されたリプレイは２本。まず１本目「ルネス殺人事件」にベネット（ＰＬ：Ｏはたさん）が登場。 しかし著者（ＧＭ）はきくたけさんではなく、久保田悠羅さん*3が務めています。 ３人ＰＴで、他のＰＬは安達洋介さん*4と、リプレイ初登場ツジヤスノリさん。
著者がゆーらさんということで、ベネットが出てる割には笑えません。ダイス目とか結構大惨事なのですが、描写があっさりなので。 でもベネット以外のPC二人もかなりイイキャラで、ゆーらさんの割には笑えます。 シナリオは、タイトル通り、TRPGでは比較的高難易度と言われるミステリー系。 しかし安達洋介さんが名探偵過ぎた。 あと、無印のネタバレは気にしなくても良かったんじゃないかなあ。 全体的には、まあまあ面白かったです。
２本目「アリアンロッド剣豪伝 明星連也降魔剣」。西洋ファンタジー風世界のアリアンロッドで剣豪ものという豪快な企画。 ＧＭはレジェンドの著者・丹藤武敏さん。 PLは稲葉義明さん*5、かわたなさん、Ｏはたさん、社長という豪華メンバー。
エリンディル東方ガイドが同時収録されているので、このリプレイの舞台が東方なのかとおもったら、基本的にはいつも通りエリンディル西方の話でした。 稲葉さん演じる豪快な侍主人公と、かわたなさん演じる金にがめついヒロインの交流が良かったです。 丹藤さんのＧＭも面白い。 とくに、ＮＰＣやギミックがとても個性的です。
ＧＭ： すると、まずザバァーっと堀から……。
レンヤ： ちょっとまて！ "まず"！？ "まず"堀からなのか！（笑）
ＧＭ： 堀から水飛沫が上がった途端、バタバタと兵士が倒れっ！
ナジャール： "兵士が倒れ"！（笑）
リオナ： （おどおどしながら）な、なんなの？ 何が出てきたの！？
ＧＭ： 鋭いサンマ顔のギルマン*6がっ！
一同： サンマ顔！？（一同爆笑）
ＧＭ： 「ギョー、ギョッギョッギョッ」と奇怪な笑い声を上げながら現れる！
リオナ： "ギョ"！？ 魚だけに"魚"！？（笑）
ＧＭ： 「"天然魚人流"ザンマ推参！」
一同： 天然魚人流っ！？（一同大爆笑）
レンヤ： これはすごい！ サンマ顔で天然魚人流の使い手、ザンマ！（笑）
格好良くて笑えて、とても面白いリプレイでした。
最後に「ベネットのうろ覚え エリンディル東方ガイド」と題して、東方世界の説明があるのですが…… これいらなかったんじゃ。 というのも、世界設定がすごく適当なのですよ。 中世の日本、中国、モンゴル帝国ほぼそのまんま、ひねりのない世界になっております。 公式設定を出すならもうちょっと考えて欲しかった。 装備品などのゲームデータは有用だと思います。
リプレイは面白いです。 東方世界は完全におまけですね。
満足度：Ａ−
