アリアンロッド・サガ・リプレイ2 最強のフィアンセ
アリアンロッド・サガ・リプレイ(2) 最強のフィアンセ (富士見ドラゴン・ブック)
- 作者: 菊池たけし,F.E.A.R.,佐々木あかね
- 出版社/メーカー: 富士見書房
- 発売日: 2009/03/19
- メディア: 文庫
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『アリアン・サガ』シリーズのレビューに戻りますよ。本作は通称『サガ無印』リプレイの2巻です。作者はもちろん、爆笑リプレイに定評のあるきくたけさん。
さて、感想を一言でいうと、すごく面白い。 ストーリーもキャラクターも素晴らしく、笑いどころも満載です。
まずストーリー。1話目で『サガ・ブレイク』1巻(→感想)と同一時間軸、同一場所の話を別視点からプレイしてます。一つの国が滅亡するという大事件を、二つのパーティが違う立場で体験し、そのリプレイを読めるという、これは今までにない*1画期的な面白さ。きくたけさんと社長がサガでやりたかったことの一つが実現しています。
さらに2話目では、プレイヤー(といっても社長だけど)のアイディア一つで、世界地図が激変するというすごい展開です。実は最初読んだ時は、読むのに間が空いたこともあって何が起きてるか良くわからなかったんですが、読み直したら面白さが倍増しました。
また、PC4人全員のキャラが立っていて、ガンガン面白いことを起こしていきます。その中でも社長の演ずる軍師・ナヴァールが、黒いし策略家だし、予言するし死にフラグ立てるし、ホント楽しそう。この役やりたいぜ。ベネットは相変わらずオチ役として確固たる地位を築き、アルは苦手な女性キャラが続出していつの間にかいじられキャラに*2。そして主人公・ピアニィは、箱入り王女で「誰も傷つかないで欲しい」平和主義者……なはずが、中の人*3の殺意がたまに漏れ出すことにより、異常な面白さが生まれます。
ピアニィ:あたしたちが助け出したこと、ばれてますもんね。
GM:おそらくね。前回、グラスウェルズの兵士にスリスと一緒のとこを目撃されてるしね。
ピアニィ:目撃者を殺しておくべきでしたかね(あっさり)。
アル:しれっと言うなよっ!?(一同爆笑)
ベネット:姫、なんか性格が変わってる―――っ!?(笑)
あ、いや、殺意だけじゃなくて、1話目の戦闘シーンとかも良かったですよ、ピアニィ。
そんなわけで過去最高クラスに好きなリプレイです。ただ、人に薦めることを考えると、この面白さに到達するのに何冊もかかるのは痛いけれど。
満足度:A
既刊感想→1