アルシャードガイア リプレイ 君といるセカイ
アルシャードガイア リプレイ 君といるセカイ (ファミ通文庫)
- 作者: F.E.A.R,藤井忍,ぽぽるちゃ
- 出版社/メーカー: エンターブレイン
- 発売日: 2009/11/30
- メディア: 文庫
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……先月は一個も感想書いてないや。 本は積まれていくばかり。 今月は頑張ろう。 ちなみに、左のグラフを見てもらえばわかるように、今年増えた本が100冊を突破してしまいました。
さて、本作はアルシャードガイアのリプレイです。 アルシャードガイアの舞台は、私たちが暮らす現代に、魔法を足したような世界。 ルールは文庫で出ていて、比較的簡単なシステムなので、TRPG初心者向きかも。 私はやったことありませんが。
著者の藤井忍さんは、名作にして迷作である、最初のダブルクロス文庫リプレイ『闇に降る雪』で、PCヒロイン薬王寺結希(こいのぼり)を演じた方。 どじっ子ロールプレイが得意。
そしてプレイヤーは、菊池たけし、鈴吹社長、井上純弌 、遠藤卓司という、わかる人が聞いたらそれだけで吹き出すような濃い面子。 企画を聞いた藤井さんが、
「……そ、そ、それはイジメじゃないんですか!? イジメですよね!!」
と叫ぶのも当然のメンバーです。
実際、キャラクター作成時からすでにカオス。
ということで、濃すぎるプレイヤーにあたふたするGMを楽しむリプレイなのか、と思いきや、さにあらず。
実は藤井さんのGMスキルはとても高かったのです。 特にシナリオギミックが豊富で、きっちり設定を作りこんでいます。 戦闘バランスも上手く取っていて、確かに社長の思惑通り「予想を裏切る」玄人ぶりを発揮したマスタリングでした。 あと2話目のリドルの難易度は今まで見た中でトップ。
プレイヤー側も、もちろんみんな上手いです。 プレイヤーレベルでシナリオの裏を読みつつ、それに自キャラクターが気づくシーンを作るなど、メタ思考を活用したプレイングが参考になります。 エンディングなどもとても格好良く決めていて、そのスキルはうらやましい限り。
ただ、単純な面白さという意味では、残念ながら期待を下回りました。 このメンバーからは、もっと大惨事を期待していたので。 良くも悪くも、上手くまとまってしまったリプレイと言えます。
満足度:B+