学校の階段

学校の階段 (ファミ通文庫)

学校の階段 (ファミ通文庫)


◆文字通りに階段を駆け上がる、青春グラフィティ


タイトルで出落ちの感もある作品。 第7回えんため大賞優秀賞作。 図書館から。
高校に入学した主人公は、「階段部」なる非公認の部活と出会う。 それは学校中の階段と廊下を走り回ってタイムを競うという、はた迷惑な、だが部員はみな本気の、変な部活だった。


この「はた迷惑」という部分に少しひっかかってしまう。 階段部員は、迷惑をかけていることはわかってるが、それでも走りたいというスタンス。 ぶつかりそうになったら謝る、校内の清掃をする、といったフォローはするんだけれど…… 素直に応援できない気持ちがどうしても残ってしまった。


ただ、階段部の活動自体は確かに面白そう。 体力作りからはじまって、最適なコース取り、突然のアクシデント(人混みにぶちあたるとか)への対処、さらには「Vターン」なんてちょっとした必殺技もある。


一方で家では、主人公は4人の従姉妹(そしてそれぞれタイプが違う)と同居という、狙ってる設定でもある。 そちらでもちょっといさかいがあったりして、家でも学校でも青春してるなあ、という感じの話でした。


満足度: