人類は衰退しました
- 作者: 田中ロミオ,山崎透
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2007/05/24
- メディア: 文庫
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小学館の作ったライトノベルの新レーベル、ガガガ文庫。
そのエース候補と(多分)期待されているのが、この田中ロミオ。
PCゲームのシナリオライターとして、いくつかの名作を生み出しており、
その界隈では熱狂的な人気を誇っています。
でも小説としてはこれがデビュー作。
人類が種として緩やかに衰退し、地球は主に「妖精さん」のものとなった世界。
主人公は、妖精さんと人との間を取り持つ重要職(といっても特にやることはない)に就いた少女。
その一人称で描かれる、コミカルほのぼのストーリー。
「皆さん、ご注目」 視線を集めて 「わたしは、これから妖精さんたちと仲良くしたいと思っています。なので皆さんに名前を進呈させてください」
妖精さんたち取り乱します。
「ばかな」「そんなことが?」「かちぐみやんけ」「いっそたべて」
「じゃあ食べます」
『――っ!?』
ひとりが失禁すると他の三人ももらい失禁ですからね、この種族。
見えないところで精神でもくっついてるんでしょうか?
「嘘です」
「うそだた」「だたね」「よかた」「にんげんさんにほんろうされるです」
「可愛いですね、あなたたち」
一言で言えば、かわいらしい話でした。
もう少し尖っている話を期待していたのだけれどな……
ところどころに好きな言い回しなどはあるのだけれど、
ストーリーがあまり盛り上がらない。童話みたい。
後書きによると、作者はそれを狙っていた節があるけれど。
期待して読んだ分、肩すかし感はあった。
でも、2巻が面白いらしい。買うかどうか悩むなあ・・・・・・
満足度:B