人類は衰退しました

人類は衰退しました (ガガガ文庫)

人類は衰退しました (ガガガ文庫)


小学館の作ったライトノベルの新レーベル、ガガガ文庫
そのエース候補と(多分)期待されているのが、この田中ロミオ
PCゲームのシナリオライターとして、いくつかの名作を生み出しており、
その界隈では熱狂的な人気を誇っています。
でも小説としてはこれがデビュー作。


人類が種として緩やかに衰退し、地球は主に「妖精さん」のものとなった世界。
主人公は、妖精さんと人との間を取り持つ重要職(といっても特にやることはない)に就いた少女。
その一人称で描かれる、コミカルほのぼのストーリー。

「皆さん、ご注目」 視線を集めて 「わたしは、これから妖精さんたちと仲良くしたいと思っています。なので皆さんに名前を進呈させてください」
 妖精さんたち取り乱します。
「ばかな」「そんなことが?」「かちぐみやんけ」「いっそたべて」
「じゃあ食べます」


『――っ!?』


 ひとりが失禁すると他の三人ももらい失禁ですからね、この種族。
 見えないところで精神でもくっついてるんでしょうか?
「嘘です」
「うそだた」「だたね」「よかた」「にんげんさんにほんろうされるです」
「可愛いですね、あなたたち」


一言で言えば、かわいらしい話でした。
もう少し尖っている話を期待していたのだけれどな……
ところどころに好きな言い回しなどはあるのだけれど、
ストーリーがあまり盛り上がらない。童話みたい。
後書きによると、作者はそれを狙っていた節があるけれど。
期待して読んだ分、肩すかし感はあった。
でも、2巻が面白いらしい。買うかどうか悩むなあ・・・・・・


満足度: