バレンタイン上等。

バレンタイン上等。 (MF文庫J)

バレンタイン上等。 (MF文庫J)


「上等。」シリーズ第2巻。
前巻でクリスマスの危機を乗り越えた、主人公とヒロイン。
そんな2人の距離感は段々と縮まっていくかに見えたが、しかしそこには大きな障害が。
そして、そんな状況を利用してまたも出てくる異世界のTV番組企画。
結局今回も命懸けに――と、そんな話。


あま〜〜〜〜〜〜〜〜い!スピードワゴンのノリ)
ここまで純情直球のラブ話って、逆に珍しいんじゃないか。
ヒロインも主人公も真っ直ぐ系なので、ラブ話にありがちなウジウジ感が薄いのは良いんだが、
ラストシーンの恥ずかしさといったらない。ギップル! ギップルを呼べ!!


まあそれはプラス要素なんだろうけど。
私も嫌いじゃないし、そういうのを好きな人にはお薦め。


ただ、嫌いな点がある。
ネタばれになるから詳しくはいえないけれど、
味方キャラ(?)の手の平で踊らされてる、というのがイヤ。(しかも2巻連続だ)
命懸けのシーンで主人公やヒロインが必死になればなるほど、
それを演出している黒幕に嫌悪感がつのる。その動機はどうあれ。


格言になぞらえて言えば――
獅子が我が子を千尋の谷に突き落とすのは良いけど、
TV番組でライオンの子供を谷に突き落として、
這い上がってくるのをリポートするのって、控えめに言っても外道では?
それが例えライオンの子供に必要だったとしても。
と、そんな感じ。


満足度: