太陽の子

太陽の子 (新潮文庫)

太陽の子 (新潮文庫)



随分と長い間積んであった本。値札は当然のように100円。
教養としてとりあえず読んでおこうかな、と思って買ったんだろう、多分。
最近作者の訃報を聞いて、思い出したように読んでみた。


主人公は、神戸にある沖縄料理の店の娘。小学六年生の元気な女の子。
両親は沖縄生まれで、戦争を経験している。
で、父は心を病んでいる。
店には沖縄出身の人や、沖縄好きの人が来る。
色々あって、主人公は沖縄の過去について知ろうとしていく・・・・・・という話?
うーん、あらすじが書きにくい。


私は小説の好みはエンターテイメント志向なので、
あまりこういう話は好きではないな。(ノンフィクションはまた別)
とにかく、全体に道徳的な話。道徳の授業に出てきそう。
沖縄のことを知るのは大事だと思うし、これが名作と言われるのも分かるんだけど、
小説として優等生過ぎる感じで、とくに心が動かされはしなかった。
小学生の頃に読んでいれば、また違ったんだろうけれど。
・・・・・・児童文学だから当たり前か。
ともあれ、小学生には積極的に読ませるべき本だとは思う。
子供っぽい話というわけではなく、素直な感受性をもっている間に読むべき、ということ。
今でも素直な感受性を持っている、という人はどうぞ。


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