殿がくる!
- 作者: 福田政雄,相楽ヒロカズ
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2004/08
- メディア: 文庫
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第3回スーパーダッシュ小説新人賞受賞作。100円。
この賞からは『銀盤カレイドスコープ』や『電波的な彼女』などが出ており、
なかなか侮れません。特に、後者のシリーズは結構お薦め。→1巻の感想
さて本作ですが、現代に生きる善良で弱気な少年の元に、
400年の時を超えて織田信長がやってくる話です。
理由とか原理とかの説明は(ほぼ)ありません。
そんなライトノベルらしいバカ設定なんですが、
いつのまにやら現代社会や国際政治を風刺する社会派ストーリーへ。
北朝鮮が核兵器を保持して日本が危機に瀕したり、
外見がハンサムで言動が派手な、アメリカにやたら媚びを売る日本首相とか出てきます。
・・・・・・やつか。
そんなこんなで起きる政治的な危機を、信長様が一網打尽にするわけです。
アイディアは面白いし、こういう風刺は大好きなんですが、
しかし話全体としては今ひとつ。
信長以外のキャラクターが立っていないのと、
政治問題や暴動の描写の細かさが足りず、
その結果、話にリアリティが感じられないのが問題かな。
満足度:B