吉永さん家のガーゴイル６

吉永さん家のガーゴイル〈6〉 (ファミ通文庫)

お騒がせご近所コメディ。どんなシリーズかは上の作者名のリンク（[田口]ってやつ）に、既刊の感想が書いてあるんでそちらをどーぞ。
この巻の舞台は、主人公兄妹の兄の方（和己）が通う高校の演劇部。和己がたまたま拾った台本が、演劇部で演じられることになる。そして、なし崩しに演劇部に参加させられる和己。しかしなんと演劇部宛に、脅迫状が送られてくる。どうやら、その台本が描く「８年前の事件」とやらが関係しているようだ。こんな時に頼りになるのは、自動石像型門番・ガーゴイルのガーくんだ。しかしガーくんにも出来ないことがあって――という話。

話自体は良く出来てるし、読みやすいんだけれど、あまり楽しめなかった。結局は「なんかいい話」で片付けられる（そしてそれが予想できる）のが問題なのかもしれない。それから、登場人物が、裏がなさ過ぎるなど、全体に幼く思える。まあ、イラストのせいも大きいかも知れないけれど。でも事件の動機もやや稚拙だったしなあ。

……と文句は言っているけど、そんなに悪くはないです。ほのぼの路線でちょっと緊迫、くらいのバランスなので、その辺りが好きな人にはお薦めなのでしょう。人気シリーズだし。私はもうちょっとハードな感じのが好きです。

満足度：Ｂ