羊をめぐる冒険

羊をめぐる冒険 (上) (講談社文庫)

羊をめぐる冒険 (上) (講談社文庫)

羊をめぐる冒険 (下) (講談社文庫)

羊をめぐる冒険 (下) (講談社文庫)

例によって大分前に古本で100円にて購入。村上春樹を読むのはこれで4作品目になる。
「鼠」という名の友人を巡る3部作の最後がコレ。3部作の前2つや『ノルウェイの森』は、完全に現実の世界が舞台だったが、この作品は「存在しない羊を探す」話で、少し幻想が混じっている。それが良いか悪いかは……読む人によるだろうなあ。私は、わざわざ幻想を持ち出さなくても良いのに、と思った。ただ、もともと村上春樹は文体や登場人物の会話が浮世離れしているので、幻想とも相性がいいとは思う。
読みやすいし、それなりに面白いが、スリルやサプライズなどとは無縁。叙情性というのとも違う気がするが、その辺り私は鈍いので良く分からない。雰囲気はある。村上春樹が好きな人は読んでも損はないでしょう。3部作といってもこれから読んで全く問題なし。

満足度: