9S

9S(ナインエス) (電撃文庫)

9S(ナインエス) (電撃文庫)


電撃文庫の人気シリーズのひとつ。物語の舞台は…近未来になるのかな? 主人公は、殺人の才を磨いてきた一族の、勘当息子。殺戮者の人格を持つ二重人格者。しかし表の人格は正義漢。ヒロインは、天才マッドサイエンティストの娘で、存在を危険視され、拘束されている少女。思考、身体能力ともに天才的……というか超人的。でも性格は冷笑的。そんな二人が協力関係を築きながら、超危険なテロリストに立ち向かう話。
そんな感じなので目新しい要素は特にないけれど、かなり面白かった。沢山のザコをなぎ倒し、中ボスを倒し、最後の大ボスへ――という、ハリウッド映画的(?)なカタルシスがある。キャラクターも意外に魅力的。特にヒロインの描写は、単に超人っぽい戦闘能力だけでなく、頭の回転の速さが伝わってくる。あと珍しく挿絵がいい感じですね。物語に深みはないが、面白く読めるので、エンターテイメント好き*1にお勧め。続きも見かけたら買おう。

満足度:A−

*1:適当な用語。楽しいもの好きと言えばいいか? ワクワクするやつとか。でも何にワクワクするかは結構人それぞれだからな……