1973年のピンボール

1973年のピンボール (講談社文庫)

1973年のピンボール (講談社文庫)

1973年、<僕>は双子の姉妹と出会い、共に暮らしていた。そして、むかし情熱を捧げたピンボールマシンを探していた。友の<鼠>は毎週女と逢い、しかし一方で何かしら渇きを覚えていた。いつしか季節は過ぎ、<僕>と<鼠>の、ジェイズ・バーで過ごす時間は終わりを告げようとしていた――


村上春樹の二作目。三部作の真ん中です。……駄目だ、全く面白さがわからない。デビュー作『風の歌を聴け』は結構面白かったのだけれど。そろそろ村上春樹独特の文体にも慣れてきて新鮮さが感じられなくなったことと、登場人物がどんどんおかしくなっていることが原因かな。
朝起きたら、双子の女の子が隣に寝ている。そのまま一緒に暮らし始める。そして双子が裸で服を洗っている横で、カントの『純粋理性批判』を読んでいる。……なにこれ、シュールギャグ?
ピンボールに関する話にも大分ページが割かれているけれど、特に面白くは無い。この話、1970年代当時を知る人はノスタルジックなのかもしれないが、私が読んでも特に何も感じられず。


満足度:C