Missing 10 （電撃文庫）

Missing〈10〉続・座敷童の物語 (電撃文庫)

オカルトに侵食されつつある学校で流行りだした、「そうじさま」なる儀式。それは、「座敷童」を召還してしまう「怪異」であった。しかし「座敷童」とは必ずしも善を成す存在ではない。　一方、過去の「怪異」の傷痕を引きずる形で、文芸部のメンバーには亀裂が入っていく。
『今までの事件で、本当の意味で終わったものなど何一つ無い』
そんな空目恭一の言葉を証明するかのように現れたのは――

ライトノベル・ホラー第十巻。前後編ではなく、前・中・後編でした。これはその中の中編。しかし分量が少なく薄い本になっています。これくらいなら前後編にまとめて下さい。残念ながら物語の進行度合も低め。ただ、文芸部の一員・武巳の行動は良かったです。まさに「凡人」らしい、（おそらくは）愚かな選択をしてしまったところが。このシリーズ、武巳に限らず登場人物は皆、英雄的でもなんでもなく、その辺りなかなか好感が持てます。また、この巻でも真面目なオカルト知識がガンガン紹介されていますので、そちらに興味がある人はどうぞ。

満足度：Ｂ