Missing 8 (電撃文庫)

Missing〈8〉生贄の物語 (電撃文庫)

Missing〈8〉生贄の物語 (電撃文庫)

あの雨の日と同じ音をたてるシャワー室で、
シャワーで髪を洗いながら、壁に塗り込められた女の子と同じように目を瞑って、
女の子が死ぬまでに叫んだ回数、十三回の『助けて』と心の中に思い浮かべると――――
目を瞑ったあなたの後ろに、死んだ女の子が立つ(、、、、、、、、、)


空目恭一ら文芸部の面々は、「異界」を引き込もうとする“魔女”・十叶詠子に立ち向かうことを決意する。手始めに皆が情報収集に取り掛かる中、武巳と稜子は、失踪した女生徒の噂に出くわす。彼女は女子寮の怪談を聞いた直後にいなくなっていた。それは「七番目の物語」。物語に“感染”してしまった生徒に、狂気を孕んだ物語の管理者が、近づいてくる――「これは名誉なのだ」「名誉なのだ」「誇るのだ」――


ライトノベル・ホラー第8巻。この巻は1巻完結ながら中身が濃く、かなりストーリーが進行しました。文芸部が力を合わせて――とはならない所が良いですね。「怪異」の描写も上手いです。「十三回『助けて』と思い浮かべる」といった発動条件を、自ら満たしてしまう恐怖。そしてまた、怪異の管理者の静かな狂気。面白かったです。オカルトに興味のない私でも楽しめるできでした。興味のある人は是非どうぞ。


満足度:A−