マリア様がみてる インライブラリー


学園祭が終わった秋の放課後のこと。
いつもの山百合会メンバーで雑談している間に、
紅薔薇のつぼみ祐巳はうっかり眠ってしまった。
しばらくして目を覚ますと、そこには「図書館に行ってきます」との、
お姉さまからのメッセージがあった。
しかしなかなか帰ってこないお姉さま。結局図書館まで探しに行くことに――
(インライブラリー)


マリア様がみてる」シリーズ、短編集第二弾。
Cobaltに掲載された短編4つに、書き下ろしで超短編とつなぎ部分が加わっています。
ほぼ、短編集第一弾『バラエティギフト』と同じ構成。
短編はどれも、まさに「外伝」で、メインキャラがほとんど出てきません。
物語の雰囲気はシリアスより。シリーズ初期のものに近いと感じました。
特に、短編「チョコレートコート」辺りは姉妹間のすれ違いを描いた話で、
もしメインキャラでやれば、もっと良い話になったと思うのですが。
本編でもこのようなシリアス展開を期待します。
また、短編「図書館の本」はちょっとした仕掛けがうってあって、
なかなか面白かったです。
ただ、これら以外の部分は特にどうということのない巻でした。


満足度:B−