風の歌を聴け

風の歌を聴け (講談社文庫)

風の歌を聴け (講談社文庫)

村上春樹のデビュー作。
1970年、<僕>が21歳の夏にあった出来事。
ラジオが流れ、バーで友人とビールを飲み、女の子と少しだけ親しくなり、
昔の彼女のことを漠然と考え、漠然と過ごし、やがて夏は終わる。
そんな、どこか気だるげな青春の時代を描いた小説。


ノルウェイの森」が意外に面白かったので、
少し村上春樹を追っかけてみることにしました。古本なら百円だし
とにかく文体が独特で面白い。デビュー作の一行目から村上春樹節が炸裂してます。

「完璧な文章などといったものは存在しない。完璧な絶望が存在しないようにね。」


ノルウェイの森」と同じく、主人公はどこか受け答えが気取っている……
というか変わっていて、読んでいて楽しいです。合わない人もいるでしょうが。
ストーリーはなきに等しいですが、さっと読めて結構面白かったです。


満足度:B+