迷宮キングダム リプレイ 女王の帰還
迷宮キングダム リプレイ 女王の帰還 (Role&Roll Books) (Role & Roll Books)
- 作者: 河嶋陶一朗,冒険企画局,落合なごみ
- 出版社/メーカー: 新紀元社
- 発売日: 2010/05/28
- メディア: 新書
- 購入: 6人 クリック: 570回
- この商品を含むブログ (21件) を見る
たいへんお久しぶりです。 なんと先月は1件も記事を書いてませんでした。 忙しかったんです……W杯観るのに。
『迷宮キングダム』は、少し変わったTRPGシステムです。 PCは小さな王国の「宮廷メンバー」(国王、大臣、騎士など)であり、王国自体にも「民の数」「文化レベル」といったステータスや、「神殿」「温泉」などの施設のデータが存在します。 普通のファンタジーTRPG的な戦闘などに加え、所属する王国を大きく強くするというシミュレーション?要素があり、かなり面白いシステムです。
私も3度ほどプレイしましたが、ルールは比較的簡単で、ランダム要素が強く、サイコロを振るのが楽しいゲームです。 GM側から見ても、基本的にダンジョンに潜るゲームで、そのダンジョンがかなりシステマチックに作成できるので、手を出しやすいと思います。
欠点としては、ルールブックのデータの記述が甘くて解釈に困ったり、PCのレベル上限が異常に厳しいところでしょうか。 ただ最近『迷宮キングダム (新・王国ブック)』が発売されまして、そのあたりも解消されているかもしれません*1。
システムの説明が長くなりすぎました。 さて、『迷宮キングダム』のリプレイは実はこれが3冊目。1冊目『黙示録の乙女』と2冊目『災厄の王子』は3年ほど前に富士見ドラゴンブックからでています。 こちらもとても面白かったのですが……感想書いてませんね。 もし手に入るようならぜひ読んでみてください。
この『女王の帰還』は、一応前2冊の続編ですが、これだけ読んでももちろん大丈夫なものになっています。 リプレイの特徴は……説明しにくいのですが、プレイヤーの妄言をカットしなかったり、脚注にGMからのツッコミが書いてあったりと、プレイ風景が浮かんでくるようなリプレイで、笑えます。 私は普段F.E.A.R系のリプレイしか読まないのですが、F.E.A.Rのどの著者とも違う、独特の面白さがありますね。 おすすめです。
満足度:A
*1:シニカルポップ・ダンジョンシアター 迷宮キングダムに、旧『王国ブック』との差分ファイルも載っています。