中田英寿 鼓動

中田英寿 鼓動 (幻冬舎文庫)

中田英寿 鼓動 (幻冬舎文庫)



中田英寿――日本人として初めて、ヨーロッパで通用したサッカー選手――
の、フランスW杯からセリエAペルージャ移籍までの苦難の道のりを克明に記した、
スポーツ・ノンフィクション。


いつか100円で買ったもの。何で買ったんだろう。

550ページもの間、中田やその代理人の味わった苦境が、
淡々と記されているという、読んでいてあまり面白くない話。
スポーツ・ノンフィクションと言っても、
移籍に至るまでの中田の行動を逐一追っているので、
スポーツ自体(例えば試合の内容など)は、それほど描かれていない。

移籍を持ちかけてくる海千山千の(そして時に卑劣な)エージェントとの戦いや、
日本、海外のマスコミとの軋轢や、果ては思想団体からの脅迫など、
「大変だったんだなあ」ということだけは良くわかる。
まあでも、「マスコミは非常識で時に嘘すら流す」*1ということは、
私はそれなりに判っているつもりだから、今更ではあった。
中田に興味があって、かつマスコミを信じがちな人は、
読んでみると色々得るものがあるかもしれない。


満足度:

*1:昨日タイムリーにも、あるある大辞典の捏造が明らかになった。