化物語(上)(下)
- 作者: 西尾維新,VOFAN
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2006/11/01
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- 作者: 西尾維新,VOFAN
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「とにかく馬鹿な掛け合いに満ちた楽しげな小説を書きたかったのでそのまま書いた」
って後書きに書いてあるけど、
謙遜でもなんでもなく本当にそのまんまだよ!
……ちょっと主人公がうつった。
まともっぽいタイトルに反して、ぶっちぎりでギャグ。
この人がギャグに専念すると、ここまで凄いのが、書けるのか……。
えー、今度の主人公も、やっぱり色んな女の子に気に入られるんだけど、
そのヒロインズがことごとく酷い。
その一人にして最右翼、戦場ヶ原ひたぎ(←氏名)と主人公の会話を引用。
「服の上からだとそうは見えないかもしれないけど、私の肉体は、案外、法を犯してまで手に入れる価値はないかもしれないわよ」
「…………」
戦場ヶ原ひたぎさんは、どうやら随分と高い貞操観念をお持ちのようだった。
「遠まわしな言い方ではわからなかったかしら? じゃあ具体的に言うわ。もしも阿良々木くんが下劣な本性を剥き出しにして私を強姦したら、私はどんな手段を行使してでも、あなたにボーイズラブな仕返しをしてみせるわ」
恥じらいや慎みはゼロに近い。
ていうかマジで恐怖。
「なんか、その言葉だけじゃなくてさ、お前の行動、全般的に見て、戦場ヶ原、自意識過剰っつーか、ちょっと被害妄想、強過ぎるんじゃないか?」
「嫌だわ。本当のことでも言っていいことと悪いことがあるでしょう」
「自覚しているっ!?」
こんなんだぜ。
他にも色々あるんだけど、それはもう有り余るほどに有り過ぎるほどにあるんだけど、
もう一個だけ。
「阿良々木くんみたいないかさない童貞野郎と話してくれる女の子なんて、精々私のような行き遅れのメンヘル処女しかいないということよ!」
「…………!」
こいつ……僕を罵倒するためになら、自分の身を貶めることすらも厭わないのか……。
いやー、このヒロイン大好き。
というわけで、こんなノリについていけるのなら、とてもお薦め。
ついていけないほうが真っ当なのだろうけど。
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