アース・ガード

多分いまからこの本を読む人なんていないと思うけれど、一応ネタばれ部分は隠しておきます。

第六大陸』『復活の地』など、近年良質のSFを量産している小川一水の、初期の作品。うーん、面白くない
宇宙人で怪盗の少女と、地球を護る青年の、ボーイ・ミーツ・ガール+ライトSF。舞台が名古屋で、名古屋近辺の地名がどんどん出てくるというのが、珍しいと言えば言える。ナゴヤドームの下に宇宙船とか。でも珍しいだけで面白さには全然つながらない。小川さんはあまり人間関係の描写が上手くないので、やっぱり変わったSF設定を上手く入れてくれないと、面白くならないようだ。これは今も昔も変わらないなあ。
ラストのヒロインは実は男性だったっていうのも意味がないし、むしろマイナス。途中、ヒロインが「彼」と呼ばれてるのを伏線としたつもりかもしれないけれど、誤植だと思ったよ。もっときっちり伏線をはってくれないと、単に思いつきで書いたようにしか思えない。
上に挙げた2作品は本当に名作なんですが、これはお勧めできません。

満足度:B−