解決まではあと6人

解決まではあと6人 (講談社文庫)

解決まではあと6人 (講談社文庫)

この作者の『クラインの壺 (講談社文庫)』が非常に面白かったので、古本屋で買ってみた。タイトルもいいしね。別に英語の話ではありません。ある女の依頼人が、5W1Hな調査をそれぞれ違う探偵者に依頼する、という話。このカメラの持ち主は誰?(Who?) このマッチがおいてある喫茶店はどこ?(Where?)などなど。で、その5つが結びついて、一つの大きな事件が解決に――という話。かなり面白そうなプロットである。
でも読んだ感想は、残念ながらいまいち。良くこんなの考えたなあとは思うのだけど。事件解決のカタルシスがないのかな。色々なことが起こりすぎて、何を推理しながら読めばいいのかも分からず、最後はあっという間に終わってしまった、という印象。文章は読みやすくはあった。
しかし読んでて随分と時代の変化を感じたよ。コンピュータの記録媒体がテープだったり、個人情報がすごく簡単に手に入ってたり。

満足度: