ワイルド・ソウル

ワイルド・ソウル

ワイルド・ソウル

実家に帰った時に父に勧められて読んだ本。いつも文庫しか読まないので、珍しく単行本を読んだことになる。話はいきなり逸れるけど、単行本のメリットってやっぱり「新しい話が読める」ってことなんだろうか? コメントが欲しいので、読者に疑問をぶつけてみる。
さて、この本を表すに適した四字熟語と言えば? 答え:竜頭蛇尾
いきなり読む気をなくさせる紹介になってしまったけど、逆にいえば序盤は文句なく面白い。内容は(リンク先を参照してもらえばわかる通り)、ブラジルへの無計画な移民を行った、外務省への復讐譚である。第1部がそのブラジルでの生活で、作物は取れないは、未知の病原菌はあるは、まさにどん底状態なのだが、これが滅法面白い。他にいい例えを知らないのだけど、シドニィ・シェルダンゲームの達人 <上>』を超える迫力だった。ただ、肝心の復讐部分が…… いきなり、ロマンスとかを無駄に入れ出して、急に面白くなくなってしまった。結局のところ、「復讐の実行者=恨みを抱いている人」じゃないってのが致命的だったと思う。ちょっと残念。

満足度:B+