ブギーポップ・バウンディング ロスト・メビウス

ブギーポップに復讐を誓う少年・蒼井秋良は、ブギーポップに出会った事のある少女・織機綺*1と共に、不可思議な空間に迷い込んでしまう。爆弾の群れと強大な竜巻が彼らを襲い、そして、そこで出会った煉瓦色をした奇妙な子供「ブリック」は――


久しぶりの「ブギーポップ」。シリーズ最新作です。前作『ジンクスショップへようこそ』では、黒幕である統和機構の<中枢>についてかなりの情報が出てきて、ついにクライマックスか、と思わせましたが…… 残念ながらそちらの話ではありませんでした。
男女二人で逃げる、というテーマはシリーズ第11巻『ホーリィ&ゴースト*2』と共通しますが、それに比べてキャラクターに魅力が足りず、ストーリーもわかりにくくて消化不良です。好きなシリーズですが、今作に関しては期待はずれ。上遠野浩平らしい言い回しは変わらず良いですけどね。

そいつを落としたと思っても、どんなに暗い穴の中に捨てたと思っても、君にとっては君の心は底無しではない――いつか、必ずそいつはバウンドして、君の前に戻ってくる。

満足度:

*1:シリーズ2作目、『VSイマジネーター』で登場。合成人間の出来損ない。
炎の魔女霧間凪の義理の弟である谷口正樹と付き合っている。

*2:シリーズ中2番目に好き。1番は『パンドラ』です。