GOSICK

GOSICK―ゴシック (富士見ミステリー文庫)

GOSICK―ゴシック (富士見ミステリー文庫)


ヨーロッパの小国に留学中の少年・九城一弥は、
学院の大図書館にある塔の上まで、頻繁に登る破目になる。
そこにいるヴィクトリカ――パイプをくわえ、声のしわがれた、
しかし妖精のような外見の少女――への連絡を伝えるためだ。
彼女は貴族らしく我侭だが、類稀なる推理力があり、探偵のようでもある。
そんな一弥とヴィクトリカが乗りこんだ客船・号。
その船上で、まるで怪談をなぞるように、陰惨な事件が巻き起こる――


『砂糖菓子の弾丸は撃ち抜けない』や『推定少女』が良かったので
作者買いしてみたのですが、それらとは方向性が随分違いました。


富士見ミステリー文庫のテーマは、何故か「L・O・V・E」です。
むしろそれこそがミステリーだと思います。
……ミステリーとラブって明らかに相性良くないと思うんですが。
ともあれ、本作はそんな富士ミスらしい作品でした。
ミステリーはやっぱり気持ち程度。
ホームズとポアロを足して5で割ったような探偵役は、上に書いたような少女で、
偏屈で高飛車ですが、世間知らずで主人公に好意を持っていてたまに素直。
思い切り狙ってますね。そういう作品で作者が女性なのは珍しいですが。
全体に期待外れでしたが、あとがきは雰囲気違って面白かったです。
こういう感じのお馬鹿な小説も書いて欲しいです。


満足度:B−