ディバイデッド・フロント II
ディバイデッド・フロント〈2〉僕らが戦う、その理由 (角川スニーカー文庫)
- 作者: 高瀬彼方,山田秀樹
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2004/04/28
- メディア: 文庫
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人類の敵、「憑魔」と戦うことを宿命付けられた少年少女たち。
希望の見えない隔離された戦場で必死に生きる彼らの前に、赤い憑魔が現れる――
凄い。1巻も凄かったけれど2巻も凄い。
戦場は少年少女のあくまで等身大の視点から描かれています。
その独特な一人称の描写は、日常会話だけでなく戦闘シーンにさえも、
緊張感を失う一歩手前ぎりぎりの「軽い」表現が入っていて、
それが逆に圧倒的なリアリティを作り出しています。
戦場だからといって、日々の生活においてユーモアを、そして恋愛感情を失うことはできず、
そして本当に危機的な状況にぶち込まれたら、言葉を飾る余裕など実際ないでしょう。
「――土岐英次は……」
俺は手にした武器を構え、イチルの脇をすり抜けてカマキシどもに突っ込んだ。
「――攻撃力が18上がったッ!」
この本を読めば、一見ふざけたこの台詞に込められた闘志がわかるはずです。
お勧めです。
満足度:A