終わりのクロニクル 4下


植物の世界4th-Gと、機竜の支配する世界5th-G。
過去の約束。滅びの理由。そして己の幸いとは何か。
二つの世界を相手にした全竜交渉がここに完結する――


登場人物はみな変人、濃い設定と掛け合いが持ち味の、終わりのクロニクル最新刊です。
この巻は真っ当に熱く、素晴らしい出来でした。
その身を犠牲にして敵を倒す米国兵士、ブラフ満載の手に汗握る交渉、
明らかになる真実、そしてクライマックスの機竜戦。
ところどころには相変わらずの変な掛け合いもあり、言うことなしです。
明らかに人を選ぶタイプのシリーズなので、人に薦めにくいのが難ですが。


名シーンは山ほどありましたが、その中から地味ながら気に入った台詞を引用。

生徒の戸惑った返事に笑みを濃くし、ディアナは告げた。
「先ほどの貴女の質問ですが……疑問を解決するのは時間だけではありません。それは――」
ドアの閉じる音に、笑みの目と声が重なった。
「覚悟です。――配点(貴女の人生)ここテストに出ます。いいですね?」

満足度:A+