ブラインド・エスケープ



作者は、コバルト文庫の名シリーズ『楽園の魔女たち』の、樹川さとみ
ただ作風を、富士見ミステリー文庫向けにかなり変えてます。

ヒーロー、誘拐犯。
ヒロイン、お嬢さま。
どちらも高校生。周囲でエキストラがざくざく死んでます。
(あとがきより)


文章は読みやすい。
キャラクター描写は少し一貫性に欠けるところがあるけれど、
ラブロマンスとヒロインの成長はうまく書けていると思う。
ただ、プロットがいまひとつ。
謎を作ってはいるものの、敵のやりたいことが良く分からない。
主人公がどうしたいのかもわからない(反撃の策がない)。
最後まで読んで、もう一度頭から読んでも分からなかった。
主人公たちを助ける人たちが、あまりにご都合主義的に出てくるのも気になった。


満足度: